雨天時のキャブレターのセッティングについて
キャブレターは、ガソリンと空気の混合気を作りエンジンに送出装置です。従ってその性能は、外気を吸い込む際に通るエアフェルタやエンジンへの排気系の構造や状態に大きな影響を受けます。
気をつけなければならないのは、これらの関係は常に一定のものではなく、気象条件や外部環境の様子、つまり日当たりの影響による気温や雨の影響による湿度の変化等の様々の条件によって大きく変わるので、エンジンの燃焼状況にも大きな影響を与えます。従って、エンジンを理想的な条件で動作させるためには、理想的な混合気を作り出す必要があり、その為にはエンジン動作時の気温や湿度などの外部環境に合わせたキャブレターのセッティングを行う必要があります。
この様な理由から、キャブレターのセッティングは、暑い寒いなどの気温の変化、雨や晴れなどの湿度の変化、外気圧の変化に合わせて、突き詰めれば1日の中でも何度でも行う必要があります。
また、細かいことを言えば、空気中の酸素濃度の変化についての検討も必要になってきます。
キャブレターのセッティングの具体的なやり方としては、雨天時には湿度が高くなり酸素濃度低くなるので、キャブレターのセッティングでガソリンの流入量を少なくします。
逆に、好天時は空気が乾燥し酸素濃度が高くなるのでキャブレターのセッティングでガソリンの流入量を多くすします。
同様にして、気温が高いと空気は膨張する性質が有り、酸素の濃度が低くなりますからキャブレターのセッティングでガソリンの流入量を少なくします。
また、逆に、気温が下がると空気が収縮しますので酸素濃度が高くなり、キャブレターのセッティングでガソリンの流入量を多くします。